オンラインショッピングが増えている現代において、以前に増して運送会社の負担が大きくなっているといわれています。さらに、急を要するサービスに対応するためにドライバーが大変な思いをしているケースも少なくはないでしょう。
そんな中、運送会社にとっては、実際に物を配達しているドライバーの負担があまり大きくなってしまうと、運転に影響が及び事故につながりやすいことが懸念点として挙げられます。
そこで運送中の事故を防ぐために、運送会社が行うべき8つの事故対策を紹介していきます。
運送中の事故を防ぐための8つの事故対策
運送中の事故を防ぐためにとるべきさまざまな事故対策があります。運送事業者がとるべき対策は次の6つです。
- 輸送安全マネジメント制度を活用
- これまでの事故を分析する
- 余裕のある運転計画を立てる
- 連絡体制を構築する
- 積極的な休息をとる
- 事故をおこしたドライバーと面談をする
ドライバーがとるべき対策は次の2つです。
- 質のいい睡眠をとる
- 体調が悪いときは素直に伝える
運送事業者がとるべき対策
それではまず運送事業者がとるべき対策を説明していきます。
輸送安全マネジメント制度を活用
国土交通省では、運送中の運転について安全性を高めるために運用する方法を掲げています。経営者に安全確保をするこれまでの事故を分析するための組織作りを推進し、国が以下のような取り組みに対して評価しています。評価の結果改善点があればアドバイスしてくれます。
本評価では、国土交通省の評価担当者による経営トップ及び安全統括管理者等の経営管理部門へのインタビューと文書・記録類の確認を通じ、事業者が構築した安全管理体制の更なる向上に資するため、創意工夫がなされている事項、熱心に取り組んでいる事項、優れている事項等について評価を行うとともに、継続的に取り組む必要があると思われる事項、工夫の余地のある事項、更に推進すると効果が向上すると思われる事項等について助言を行います。
引用:運輸安全(国土交通省)
運送中の事故を防ぐためには、企業全体で組織作りから取り組むことが重要です。
これまでの事故を分析する
日本でおこった運送中の事故のデータを集めて、おこった理由を分析することが必要です。あらためて事故がおこるリスクを把握して、それぞれの要因に対して対策をすることが求められます。日常慣れている業務であれば、問題を見落としがちです。そこで、日本での事故原因を見直して自社のリスク要因を見直すことが重要です。
余裕のある運転計画を立てる
運送業者は交通状況や業務数、ドライバー数などを考慮して余裕のある運行計画を立てることが重要です。WEBを使って買い物をする人が増えており、翌日配送といったサービスが一般的になっています。しかし、そのぶん運送業者に負担が来ることから無理な運行計画を立てがちです。無理な運行計画は、遅れないように無理した運転をしがちであり事故につながるリスクが高まります。
連絡体制を構築する
ドライバーが自身の体調不良を実感した場合、速やかに管理者に伝えることが重要です。しかし、うまく意思疎通ができないまま事故につながるケースが少なくありません。そこで、日頃から連絡体制を構築することが必要です。ドライバーから体調不良の申告があった場合は決して無理しないで運転させないようにしましょう。
積極的な休息をとる
無理な運転スケジュールにならないように、積極的な休息をドライバーにとらせるようにしてください。ドライバー一人ひとりの運転スケジュールを把握し、休息すべきタイミングを管理者が伝えることが必要です。
事故をおこしたドライバーと面談をする
ドライバーが事故を起こした場合は、事故の大きさに関わらず面談をしてなぜ事故がおきたのかを見直すことが重要です。事故をおこした瞬間だけでなく、ドライブレコーダーでの映像をみながら事故を防ぐためにはどうすべきかをドライバーと考える機会を持ちます。
ドライバーがとるべき対策
次にドライバーがとるべき対策をそれぞれ説明していきます。
質のいい睡眠をとる
慢性的な睡眠不足は、注意力が低下しだるさや疲れがとれないことから事故につながる可能性があります。十分な睡眠時間をとっていても、睡眠の質が悪ければ十分体を休められていない可能性があることから質のいい睡眠をとることが重要です。質の良い睡眠をとるためには、朝食をしっかりとったり適度な運動をしたりするなど生活習慣を見直すようにしましょう。
体調が悪いときは素直に伝える
事故をおこさないためには、ドライバーの体調管理が重要です。しかし、人間であれば体調が悪い時もあります。周りからは体調が悪いのかどうかわからないこともあるため、体調が悪い場合は素直に早めに伝えることが必要です。
まとめ
運送会社が運送中の事故を防ぐためには、とるべき事故対策があります。事故を予防するためには事故をおこさないように準備することが重要です。日頃からドライバーが管理者に相談しやすい環境を作ることで、ドライバーの体調管理をしやすくなります。また、これまで日本でおこった事故を踏まえて事故になる可能性リスクを把握することも重要でしょう。
最後にドライバーが無理をする必要がないような、余裕のある運転計画を立てることが重要です。無理な運転計画はドライバーの過労につながり大きな事故につながりやすくなります。
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