今回のコラムは、トラックに貼ってあるGマークについて、何のためにあるのか、目的やメリットについてお話しします。
このマーク見たことありませんか?
運送会社のトラックに貼ってある『Gマーク』を見たことがありますか?
見たことはあるけど、何のためにあるのだろう?と、疑問に思っていた方もいるのではないでしょうか。
Gマーク(安全性優良事業所認定)は、運送業者だけでなく利用者にとっても多くのメリットがあります。
今回はGマーク(安全性優良事業所認定)の
- 認定基準
- メリット
について解説します。
運送業者を利用するときは、できるだけ安全な事業所を選びたいですよね。
荷物を預ける荷主目線のメリットも紹介しますので、運送業者選びに迷うことがなくなります。
ぜひ最後までご覧ください。
Gマーク(安全性優良事業所認定)とは
Gマーク(安全性優良事業所認定)とは、全日本トラック協会が認定した事業所だけが使えるシンボルマークのことです。
この認定制度は2003年から実施されていて、利用者が安全な運送事業者を選びやすくすることを目的としています。
認定のためには「安全に関する法律を守り、安全性を高めるための取組みをしている」と認められなければいけません。
2021年3月現在で26,940の事業所が認定されていて、車両台数は70万台以上にのぼります。
Gマークを取得している事業所の事故割合が、未取得事業所に比べて半分以下
であることも大きな特徴です。
Gマークは、厳しい安全評価基準をクリアした証明になります。
※国土交通省プレスリリース「事故の少ない「Gマーク」トラックが拡がっています!~令和3年度7,090事業所にGマークを認定~」を参考に作成
Gマークの認定基準は38項目
Gマークの認定基準は38項目あります。
申請はどの事業所でもできるわけではありません。
まずは申請するための条件から解説します。
申請条件
申請は、会社単位ではなく事業所単位で行います。
「運輸開始後3年を経過」「配置する事業用自動車が5両以上」などが申請できる条件です。
対象の事業所は都道府県トラック協会を通して、全国実施機関である全日本トラック協会に申請します。
認定基準
認定基準は全部で38項目あり、
- 安全性に対する法令の遵守状況
- 事故や違反の状況
- 安全性に対する取組の積極性
の3つに分類できます。
『安全性に対する法令の遵守状況』は、運行管理規定や帳票類が適正に管理されているかが評価されます。
ほかにも車両が適切に管理されているか、労働基準法を守っているかなどが評価の対象です。
『事故や違反の状況』で確認されるのは、過去の事故や違反の状況です。
定期的に会議をおこなったり研修に参加したりしているかなどは、『安全性に対する取組の積極性』でチェックされます。
最終的には、それぞれの項目を点数化して100点満点で評価されます。
合計点数が80点以上であることと、法に基づく認可申請や社会保険等の加入が適正になされていることなどが認定の要件です。
Gマーク(安全性優良事業所認定)のメリット
Gマークには多くのメリットがあります。
ここでは、荷主・運送会社それぞれの目線でのメリットを紹介します。
荷主からみたメリット
荷主からみたメリットは以下の3つです。
- 安全性の高い業者を選びやすい
- 取引先からの信頼を得やすい
- 確実に荷物を配送できる
ひとつずつ解説します。
安全性の高い業者を選びやすい
運送業者を選ぶ際、Gマークの有無を確認するだけで安全性の高い業者を選べます。
Gマーク取得事業者は、法令遵守はもちろん安全性の向上に向けた取組を定期的におこなっています。
また認定後も2〜4年ごとに更新審査がありますので、事業者は継続的な安全性の維持が必要です。
Gマーク事業所は、全日本トラック協会のホームページから確認できます。
取引先からの信頼を得やすい
Gマーク事業所を選ぶことで、取引先からの信頼を得やすくなります。
なぜならGマークは安全に関わる認定制度であることが認知されているからです。
全日本トラック協会がおこなった、運送業者ではない一般の方への調査では、全体の36.5%が『Gマークは安全に関する制度』と認知していました。
いまではGマーク以外の運送業者は利用しない企業もあるほどです。
確実に荷物を配送できる
確実に荷物を配送できることも、Gマーク事業者を利用するメリットのひとつです。
というのもGマーク事業所は、適正な運行管理や労働基準法の遵守も徹底しているため、安心して依頼できるからです。
たとえば運送業者が法令違反などのトラブルを起こした際、利用者まで影響が及ぶ可能性もゼロではありません。
Gマーク事業所は『安心』という観点からも信頼できる事業所といえます。
運送会社からみたメリット
運送会社からのメリットは
- 安全な会社との評価につながる
- 安全に対する意識が明確になる
- 国土交通省からのインセンティブを受けられる
の3つです。
安全な会社との評価につながる
Gマーク認定されることで、業界の内外から『安全な会社』と評価されます。
Gマーク取得には、38項目の安全に関する基準をクリアしなければいけません。
さらには更新審査もあるため、常に安全性を維持している証明になるからです。
安全はすべての運送業者にとって守るべき大前提で、信頼を得るための土台です。
お客さまから安心してご依頼いただくことはもちろん、業界内でも安全な会社として評価を受けられます。
安全に対する意識が明確になる
Gマーク認定されることで、事業所はもちろん従業員の安全に対する意識が明確になります。
というのもGマーク認定の項目に『安全性に対する取組の積極性』があるためです。
具体的には事故防止対策マニュアルの活用や、積極的に会議や研修などへの参加が明記されています。
日々の安全性向上に向けた取組を通して、従業員個人の安全意識が高まることにつながっています。
国土交通省からのインセンティブを受けられる
Gマーク事業所は、国土交通省からいくつかのインセンティブを受けられることもメリットのひとつです。
具体的な例は
- 違反点数の消去期間の短縮:通常3年だが2年に短縮
- IT点呼の導入:通常は対面だがカメラなどでの点呼が可能に
- 安全性優良事業所表彰:連続して10年以上取得すると表彰が受けられる
です。
ほかにも全日本トラック協会からは研修の助成金額の増額、一部の損害保険会社からは割引が適用になるなどのメリットがあります。
まとめ
今回はGマーク(安全性優良事業所認定)について解説しました。
簡単に内容をまとめると以下のとおりです。
- Gマークは「安全性を維持している会社」のシンボル
- 38の評価項目で判定される
- 荷主、運送会社の両方にメリットがある
もちろんシゲタイーエックスもGマーク認定業者のひとつです。弊社では2011年に初めてGマークを取得し、以後継続更新をしています。
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